Excel方眼紙と折り合いをつけた件について

現在やっているプロジェクトで、なんとか、Excel方眼紙ではない別のツールで、設計書がかけないか検討してみたが、結局、Excel方眼紙となった。

この経緯について少しまとめておいたほうがいいかな、と思ったので、ここに記録しておくことにする。

ここにはアンチExcel方眼紙の人もいると思う。その意見は尊重するし、僕も元々アンチExcel方眼紙派なのだけれど、 現実的な世界で結論を出そうとすると、個人の思いだけでは結論だせず、感覚とは異なるところに結論が落ち着くこともある。

論点1 図解をするためのソフトにいいものがない。PCにソフトウェアがインストールできない、SaaS型のツールはライセンス面でペイしない。

MS Office製品以外で、図解、例えば画面遷移図を描こうとすると、別のソフトをインストールする必要が生じるが、結局社内のセキュリティポリシーから、PCにソフトをインストールするのは大きなハードルだ。 また、SaaS型のツールでも、いいものは結構見つかるのだけど、その図を描くだけで、そのお値段ですか? という専用ツールならではのコストパフォーマンスの悪さがネックとなる。 Microsoft製品は、社員のPCには最初からインストールされているし、社内の情報システム部のそれ以外使ってくれるなという言い分もわからないではない。

論点2 Markdownや、reStructuredTextや、Wikiは表がしんどい

ブロック図をblockdiagを駆使して描くなど図はなんとかなったとして、設計書の大きな要素は表であることはまぎれなく、表がサクサク作れないと、メンバーにこれを使ってくれとは言えない。 MECEに要件を記載するには、表形式が一番だから、表の生産性が劣る手法は取りずらい。Excelは表を作るのには最高に効率がいい。

Markdown派の人も、Excelで表を書いてから、Markdown化してるだろう。 設計書のメインが表なのだったら、表を一番書きやすいExcelで設計書書くのが一番だろうということで、折り合いをつけるべきだろう。

論点3 セル結合と、縦罫線、参照リンクさえなければ、Excel方眼紙でも意外といい

Excel方眼紙の何がいやって、セル結合と縦罫線、参照リンクであることに気付いた。 これらをなくせば、それほどストレスは生じない。

セル結合があると、Copy&Pasteできない。 逆に言うと、セル結合さえなければ、Copy&Pasteは非常にスムーズ。

そこで、片っ端から設計書フォーマットのセル結合を外して、Excel方眼紙のテンプレートを配ることにした。

また、ついでに縦罫線も全部消した。つまり、縦罫線があることで、表が長くなった時に、行挿入して、罫線をつぎ足しするという面倒な行為が発生していたから、それをやめたいとおもったので。 かわりに、罫線は表の上下とヘッダ行、行罫線をそれぞれ太線、実線、点線にしておいた。Excel方眼紙なので、必要に応じて、適当な列に書いてくれれば、十分な表として通じる。

さらに、本当は計算式もなくして、参照リンクが発生しないようにしたらもっとよかったが、計算式をなくして、書き忘れのチェックをするのも馬鹿らしいと思ったので、 少しは残すことにした。