忙しいとタスク管理ができなくなる病(やまい)

大抵忙しいと、タスク管理ができなくなるという矛盾があります。タスクの主導権を奪われてしまっている状況では、管理をする権限も奪われていると言ってもいいかもしれません。しばらく前に、このような状況に陥ったので、反省も兼ねて、ここに記録しておきたいと思います。

自分がプロマネをしているプロジェクトが2つあり、片方のリソース(ここでは人のこと)がアサインができないものの、提案し受注している手前、人がいないということを理由にクライアントに遅延を説明することができず、自分で作業せざるをなくなり、本来自分がするべきプロマネの仕事をおろそかにしてしまうという恥ずかしい状況になりました。

このクライアントは、コンサルタント側の事情は一切気にしないタイプの大手企業で、社内事情を優先し、社内手続きのために、お金を払わずにコンサルタントを待機させることに罪悪感も感じないのでした。このようなクライアントとは、早急に手を切るべきだというのが自分の中の原則です。

しかし、この自分の原則の正しさを社内で説得できず、無理して受注し採算性も悪いプロジェクトでかつ、リソース不足という悪夢が始まりました。ここで、負け戦が始まったわけですが、それでもタスクの主導権を自分が握っていれば良かったものの、主導権を取り返すのに大変苦労しました。

忙しい→遅延する→クライアントに負い目を感じる→主導権を取り返すための提案に説得力が生まれない→無理を抱え込む→社内にヘルプを依頼するための管理が後手に回る→社内にヘルプが頼めない→忙しい

このような悪循環は、クライアントに負い目を感じるというところが一番のポイントで、これさえなんとかできれば、次の主導権を取り返すための提案をすることができるのです。今回は、クライアント側の予算の状況が変わったため、プロジェクト自体を停止させるという方向に持って行き、主導権を取り返したのです。あまり、清々しい方法ではありません。本来なら、クライアントに負い目を感じるというような場面は、あらゆるリソースを使って付加価値を示し、主導権を取り返せばいいのだろうと思います。スピード勝負や、体力勝負の世界では、挽回は難しく、正攻法でいくならなんらかのの付加価値の訴求がいいと思います。

大企業だとコンサルタントの力量以上に組織の力が強いので、組織の付加価値訴求が挽回の一手となるでしょうから、この力を伸ばしていかなければ、と反省した出来事でした。